デジ田交付金を活用した取り組み事例

全国の市町村にはそれぞれ多種多様な社会課題があると思います。
課題を解決するにはどうしたらよいのか…マンパワーには限界がある…
そこでデジタル技術を活用して立ち向かう自治体様が増えています。
そんな自治体様を国を挙げて支援する「デジ田交付金」。今回はその制度についてご紹介させて頂きます。

デジタル田園都市国家構想とは

「デジ田」とは、デジタル田園都市国家構想の略語にあたるものであり、デジタル技術を活用して地方の社会課題(人口減少・少子高齢化など)を解決し、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会をデジタルの力で目指す国家的な取り組みを指します。その取り組みのための交付金がデジタル田園都市国家構想交付金、略称で「デジ田交付金」と呼ばれています。

デジタル田園都市国家構想の取り組み方針

①ハード・ソフトのデジタル基盤整備

デジタルインフラやマイナンバーカードの普及を促進し、データ連携基盤を構築します。また、ICTを活用して、持続可能で利便性の高い公共交通ネットワークを整備するとともに、エネルギーインフラのデジタル化を進めます。

②デジタル人材の育成・確保

デジタル人材育成プラットフォームの構築、職業訓練のデジタル分野の重点化、高等教育機関等におけるデジタル人材の育成、地域への還流促進を進めます。

③誰一人取り残されないための取り組み

デジタル推進委員を展開し、デジタル共生社会の実現を目指します。
経済的事情等によるデジタルデバイドの是正に取り組み、利用者視点でのサービスデザイン体制を確立します。「誰一人取り残されない」社会の実現に資する活動の周知・横展開を進めます。

デジタル田園都市国家構想交付金について

冒頭でもお話させていただいた通り、デジタル田園都市国家構想交付金では、デジタルを活用した地域の課題解決や魅力向上の実現に向けた地方公共団体の取り組みを交付金により支援がなされます。
TYPE1、TYPE2、TYPE3、TYPESと種類があり、自地域の取り組みに沿ったものを選択して申請するものとなります。各TYPEの概要は次の通りです。

TYPE1

優良モデル導入支援型(優良モデル・サービスを活用した実装の取り組み)

TYPE2

データ連携基盤活用型(データ連携基盤を活用した、複数のサービスの実装を伴う取り組み)

TYPE3

デジタル社会変革型(新規性の高いマイナンバーカードの用途開拓 / AIを高度活用した準公共サービスの創出のいずれかを満たし、総合評価が優れているものに関する取り組み)

TYPES

デジタル行財政改革先行挑戦型(「デジタル行財政改革」の基本的考え方に合致し、国や地方の統一的・標準的なデジタル基盤への横展開につながる見込みのある先行モデル的な取り組み)

それぞれ補助率や要件が異なりますが、TYPE1が比較的間口の広い申請要件となっているため、それぞれの自治体様の課題解決のため、デジタル田園都市国家構想交付金活用のご検討をおすすめします。

デジタル田園都市国家構想事例紹介

事例 和歌山県橋本市 介護認定業務のデジタル化

介護認定調査業務をデジタル化し、介護認定業務の効率化を図り、介護認定にかかわる業務期間短縮することが求められておりました。

そこで、タブレット活用による調査記録のデータ化で記録時間の削減、業務フローの円滑化を行うことで、介護認定にかかわる業務期間の短縮を可能にする「介護認定調査アプリ ねすりあ」の運用を開始しました。「ねすりあ」は、訪問調査時にタブレットを用いることで、調査内容をその場で記録しデジタル化することができるアプリです。これまで手書き調査による弊害であった、紙記載内容のシステムへの転記や内容整理、抜け漏れ確認などにかかる時間を削減し、認定業務にかかわる業務期間を大きく短縮することができます。

ねすりあ詳細情報:介護認定支援システム ねすりあ

まとめ

デジタル田園都市国家構想は、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会をデジタルの力で目指す、日本の新しい成長戦略です。地方の課題解決、魅力の向上や、心豊かな暮らしの実現など、多岐にわたる効果が期待されております。

自治体は、国の支援を最大限に活用しつつ、地域の特性を生かした快適な社会の実現に向けて、戦略的に取り組む必要があります。住民や企業との協業など、柔軟に挑戦を重ねることが成功の鍵を握るのではないでしょうか。

NTTデータ関西でも、 自治体のデジタル田園都市やDXの実現につながる行政サービスを多数ご提供させていただいております。

1.介護認定支援システム ねすりあ

2.子ども相談チャットアプリ ぽーち

NTTデータ関西では、誰もが便利で快適に暮らせる社会をデジタルの力で実現するサポートを行っております。ささいなことでもお気軽にご相談をお待ちしております。